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「ラジオ波焼灼術が保険適用」乳がんも副腎も切らない療法

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ラジオ波焼灼療法ロゴ画像

こんにちは、
専門的な内容をかみ砕き「わかる解説」を目指す「どんポジ」です!

このラジオ波焼灼(しょうしゃく)術は、これまでのような手術による腫瘍の切除ではなく、細い針のような電極針で腫瘍に電流を通電して壊死えしさせるという画期的な治療法です。

この、ラジオ波焼灼療法(radiofrequency ablation therapy:RFA)」は、2004年に肝がんの保険適応手術と認められた先端医療の1つですが、今では肝臓の悪性腫瘍の標準的な治療と位置づけられており「乳がん」や「原発性アルドステロン症」など多くの病気に保険適用が広がっています。

この治療法のお陰で臓器や乳房をなるべく切らずに温存することが可能になり、傷口も数ミリと最小限に抑えられるという大きな特徴があります。

今日は、この切らなくてイイ「ラジオ波焼灼術」の保険適用がどんどん広がり、色々な病気にも対応できる身近な治療になってきているという、とても明るい内容です。

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「ラジオ波焼灼術が保険適用」乳がんも副腎も切らない療法

切らずに治療できるということが私たちの体にどれほどの恩恵をもたらすのかをはじめに掘り下げていきます。見方を変えれば、手術のリスクが意外と大きいということです。

「切らない」ことの大きな恩恵

1つの実例として私のケースをご紹介します。

私は原発性アルドステロン症」という平成27年まで障害者総合支援法の対象となる難病に指定されていた珍しい病気を発症したのですが、原因は、2つある副腎の内、左の副腎に腫瘍ができたことです。

血液検査の啓発です!
この原発性アルドステロン症は案外やっかいな病気で、私はこの病気が原因で高血圧になり脳出血で撃沈しました。笑!ドクターでも普通の高血圧と見分けが難しい(私は2人にスルーされました)ので、年齢に関係なく血圧が高い方はぜひ一度血液検査をおすすめです。高血圧患者の10%~20%が原発性アルドステロン症によるものと推測されていますが、診断されずに慣例的な投薬の治療で気づいていないのが現状です。確率はとても低いのですが、気づかないと私のように・・・。

ともあれ、私は腫瘍ができた左の副腎を丸ごと取り除いたことで、めでたく原発性アルドステロン症は完治して血圧も正常値に戻りました・・・が、生命の維持に不可欠である副腎が1つ無くなったことで体調を崩すことになってしまいました。

今思えば、何事も経験・・・イヤイヤ、経験しない方が・・・笑!

しかし、その時点で「ラジオ波焼灼療法」という治療法が原発性アルドステロン症にも適用されていれば、腫瘍だけを安全に取り除くことができて、大切な副腎の機能を温存することができたのです・・・残念!本当に残念です。

医療の進歩はこういうもの

私が腫瘍を摘出した時でも医学の進歩のお陰で「腹腔鏡手術」という、お腹を切り刻まなくても数cmの穴を4か所開けただけで摘出することができ、5日後には歩いて退院することができました。

繰り返しになりますが、腫瘍だけの切除はリスクが大きいことから、腫瘍付きの副腎丸ごとの全摘でした。

現在はより進歩した「ラジオ波焼灼療法」という新しい治療法があり、次々と保険適用が拡大しています。

2004年に初めて保険適用された「肝がん2021年には「私の原発性アルドステロン症」2022年には「肺がん」「腎がん」などに拡大され、2023年には「乳がん」や「変形性膝関節症」などが保険適用になっています。この情報を知った時は、え~~~マジか!とマジに思いました。笑

もう少し早ければなぁと・・・。また、タラレバです。スミマセン。笑!医療の進歩とはいつの時代もこういうものです・・・よね!笑

術後のリスク

私が副腎を全摘した時にラジオ波焼灼療法が可能であったなら迷わず飛びついています。退院が早くなるとか、お腹に傷が残るのがイヤだ!…なんていう理由ではなく、先述したように副腎を取ったことで心配していた影響が現実になってしまったからなのです。

ほとんどの病院やドクター陣の考え方は、2つある副腎は1つ取っても残りの1つが機能を全うできるから問題はないという見解ですが、私の場合はいざ手術をしてしばらくすると社会復帰が難しくなるほど尋常でない疲れやホルモンのバランスに影響が出るようになってしまったのです。やっぱり副腎戻してくれ~!とも叫べないので・・・笑

ラジオ波焼灼療法であれば、腫瘍だけを取り除くことができますので副腎を最大限に残すことができ、副腎2つで重要な機能を温存して頑張ってもらえたわけです。

私のケースは副腎ですが、手術自体の危険性や生活に影響してしまう「傷」など様々なリスクを回避可能な標準治療としての提供が広がっています。

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「①ラジオ波②焼灼療法」とは

①ラジオ波
最近はラジオを聴く人は少ないようですが、AMラジオの周波数に近い約450キロヘルツの高周波のラジオ波(RF:radio frequency ラジオフリークエンシー)は、赤外線や紫外線などの光やTVの電波などの電磁波のひとつで、電気メスなどにも使用される高周波と同じです。

電磁波と聞くと気になりますが、ラジオ波は人体に悪影響を与えることは無いといわれています・・・が、授乳中や妊娠中、妊婦さんの可能性がある方は赤ちゃんの影響を避けるためにも控える必要があるようです。

②焼灼療法
「焼灼」は字のごとく、病気の組織(腫瘍など)を焼いて壊死させたり、焼き切ったりする治療法です。聞き慣れた治療としてはレーザーも焼灼療法のひとつです。

「ラジオ波焼灼療法」は高周波の電磁波で病変を焼き切る治療法ということが、再確認できました。最後にラジオ波焼灼療法の「メリット」「デメリット」「手術と比べた違い」を、極々一般的な内容を書きだしてみました。

、現実は私のように、副腎を1つ全摘したことへのデメリットなどの専門的な記述はあまり見かけませんでしたので、専門のドクター陣によく相談をされた方が良いと思います。

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ラジオ波焼灼療法のメリット

  • 体への負担が少ない
  • 機能を温存
  • 繰り返し行える
  • 根治性が高い
  • 傷跡が針ほど
  • 局所麻酔

ラジオ波焼灼療法のデメリット

  • 出血
  • 発熱
  • 腹痛
  • 肝硬変
  • 肝膿瘍
  • 門脈血栓
  • 胆管損傷
  • 隣接臓器損傷
  • 播種(はしゅ)
  • 再発、異常再発
  • 施設が少ない

手術と比べた違い

  • 体への負担が少ない
  • 局所麻酔下の治療
  • 早い時間から歩行が可能
  • 何度もくり返しの治療が可能

まとめ

ラジオ波焼灼術は、まだまだ行える病院が少ないのが現状ですが、今後増えていくのは容易に想像できます。また、このラジオ波焼灼術を受ける条件も多くあるようです。そして、病院によって入院日数や費用が違います。

広がってはきている治療法ですが、まだまだ一般的な治療ではないようです。
一日も早くラジオ波焼灼術が手軽にできますように!
そして、一秒でも早く元気になりますように!

最後までお読みいただき、大変ありがとうございました。
どんな時もポジティブに!の「どんポジ」でした。

参考文献
・KOMPAS(Keio Hospital Information & Patient Assistance Service)副腎の新しい治療
~原発性アルドステロン症に対する新しい低侵襲治療:ラジオ波焼灼術~
・国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国府台病院 肝癌治療:ラジオ波焼灼療法(しょうしゃく)
・一般社団法人 日本乳癌学会 ラジオ波焼灼療法(RFA)が早期乳がんにも適応拡大されました(第1報
・東北大学病院 放射線診断医が難治性高血圧症の新治療法を開発‐高瀬圭・東北大学病院放射線診断科教授に聞く

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