原発性アルドステロン症の手術適応検査を7つ受けます。手術適応検査とは、私の場合は、腹腔鏡下副腎摘出術という手術を受けられる体かどうかの検査です。
負荷をかけての心電図や呼吸器系の検査などを中心に行いますが、私は原発性アルドステロン症が原因の脳出血で撃沈したので、違う病院ですがその時の脳外科のドクターにも伺います。『どんポジ』のポジといいます。
原発性アルドステロン症【検査入院の総合結果|先生の所見】体験記17 の続きです。
原発性アルドステロン症、7つの手術適応検査
私は、10日間の長い検査入院で原発性アルドステロン症が確定し、その治療法に手術を選択したので、今度は手術適応の検査をします!また検査かぁ・・・!でも今回は治すための検査なので、まっいっか!と思うようにします。笑
今日は、手術ができる身体かどうかの検査をするらしいので、心臓とか肺とかの検査が中心のようです。検査内容は【心電図】と【負荷心電図】、呼吸器検査の【努力肺活量】【肺活量】、【採尿】【採血】【レントゲン】をチャチャッと1日でやっちゃいます。
1 | 心電図 |
2 | 負荷心電図 |
3 | 努力肺活量 |
4 | 肺活量 |
5 | 採尿 |
6 | 採血 |
7 | レントゲン |
今まで入院しての検査だったので1日で終わるならチョー楽勝です!!その検査の前に、
これも大事、脳外科の先生宛てに手紙を預かっていた!
そういえば、この大学病院の検査に来た初めの6月頃に、担当の泌尿器科のK先生から、私が3月に脳出血でお世話になった地元の救急病院脳神経外科のN先生宛てに手紙を預かっていました。宛名には、『N先生御侍史』と書いてあり、御侍史??何だこれ?
御侍史(おんじし)って、知ってました?私は、知らなくて調べてみました!『おまけ』です!
御侍史とは、ドクターに宛てた手紙などに使う、医療業界の言葉みたいです。『侍史』は、現在でいう秘書のような意味で、先生に直接渡すのは恐れ多いので秘書の人を通して、という意味らしいです。
因みに、『侍史』は敬称ではなく、書き方は、御担当医先生 御侍史 とか御担当医 御侍史とか○○先生 御侍史でいいらしいです。
もう一つ似てる言葉で、御机下(ごきか)という言葉もあって、御侍史と同じ尊敬の意味合いで、やはり医療業界の言葉だそうです。
こちらは、直接は恐れおおく、机の上に置くほどの内容ではないので机の下に置かせていただきます。のような意味らしいです。(現実には机の下には置かないそうです。あったら笑える!)
手紙は、急ぎではなかったので後日、N先生が外来をしてる日に手紙を渡しに行きました。手紙の内容は、もし私が手術をすることになった場合、手術が可能な状態かの確認書類のようなものらしいです。見たいけど開封して見れないしなぁ!
実は、病院2か所とも原発性アルドステロン症をスルーされてた!マジか!
N先生に久しぶりに会ってご挨拶の後、原発性アルドステロン症が見つかったと伝えると、少し驚いて、エコーじゃだめだったかぁ・・・と!
実は、脳出血で入院している時にN先生から、高血圧は腎臓の影響かもしれないのでと言われエコーの検査をやったことがあって、異常はありませんでしたと言われたのです。1か所目のスルー!!
その日のブログはこちらです!『 脳出血【血圧が下がらない|お風呂の温度がわからない】入院体験記3 』
その時は腎臓と言ってたけど、たぶん原発性アルドステロン症を視野に入れた副腎の検査だったんじゃないかと、今は思います。
そして、その病院を退院した後に入院したリハビリ専門病院での血液検査でカリウムが少なく、検査器械のミスかもしれないからと言われ、3回も血液検査をやり直したのですが、検査はいたって正常で3回とも低カリウムでした。
本来、低カリウム血症の場合、原発性アルドステロン症も疑うそうです。カリウム補充の薬が出て、カリウムが多い食べ物を採るように言われ、バナナを毎日食べていたのです。
同じくリハビリ専門病院の先生にも原発性アルドステロン症だったことを伝えると、とても少ない病気なのでまさかと思ったと言われ、スミマセンでしたと頭を下げられました。2か所目のスルー!!
その後、かかりつけの地元の女医先生に原発性アルドステロン症を疑われ、脳出血で入院した病院のCT検査を勧められて撮ったらなんと腫瘍が見つかったのです!初めからエコーじゃなくてCTやってたらね!
でも今思うと、スルーされて良かったかも!なんでかって、後からわかった事だけど、その脳出血の病院で原発性アルドステロン症がわかっても、原発性アルドステロン症が珍しい病気なので、あまり得意ではなかったらしいので結果的にはここの大学病院に来て良かったんだなぁと。笑
既に命に係わるような脳出血はやっちゃって無事だったので、今は特に危険な状態では無かったし、たぶん!そんなことがあったけど、2か所とも、とてもよくしてくれた先生と病院なので、まっいいっか!結果オーライ!
で、N先生は外来患者がたくさん待ってるのに、すぐ返事を書いてくれました。手術しても大丈夫だよ、の内容!ども!
原発性アルドステロン症がどんな病気なのかは、『すぐわかる【原発性アルドステロン症】実例を交えた体験談解説』の記事でわかりやすく、とっても詳しく解説しています。
手術と薬の治療法を泌尿器科の先生にも聞いてみた
8月18日大学病院です。
本日予約をしてた泌尿器科担当の K先生の外来に来ました。
以前K先生から預かってた手術の手紙の返事と、先日総合結果を聞いた院内の内分泌内科のG先生から検査入院全ての結果の解析が書かれている手紙を渡しています。
ざっと手紙に目を通した先生が、左の副腎が原因なのがハッキリしたので、こちらとしては手術をやっておいた方がいいかなと思います。と先手を打たれた!
左の副腎が原因だと結論が出てハッキリしたんだけど、K先生にも薬の治療と副腎の切除手術とどっちがどうか?の話しを聞いてみました。
手術を受ける体力が弱くなっている高齢ならば、手術を避けて薬の治療を考えるけど、今の私の状態ならば、ずっと薬を飲み続けなければならないことと、心臓や脳梗塞のリスクを無くすことを考えて、副腎の切除手術が望ましいと言われました。
私も同じ考えだったので、やはり手術を選んで腹を決めた。(ほとんど決めてはいたのですが)そう決まると、今日は手術ができるかどうかの検査をやることになりました。
7つの手術適応検査の解説
順番に解説します。
①心臓の検査
1.心電図(普通の測定)
横になって、コードが付いてるプチプチを何個か胸とかに、プチプチして測定です。
2.負荷心電図(負荷を加えた後に測定)
ベッドの横にある踏み台(図を参照)を上半身裸と素足で、機器のテンポの音に合わせて、イチ(青い丸の数字)で1段目、ニで2段目、サンで反対側の1段目に降りて、ヨンでもう一段降りる。
そして床の上でくるっと反対に踏み台の方に向きを変えて、また、ゴ(赤い丸の数字)でまた1段上って、ロクで2段目、ナナで1段降りて、ハチで最初の位置に戻る。で、また向きを変えてイチ、ニ、サン。このような動作の繰り返しを3分間ずっとやります。
3分たったら、スープを入れて・・・違う違う!
3分たったら、急いでまたベットに横になり心電図を測ります。横になったまま2分後に少し落ち着いたろころで、再度心電図を測って終了です。
調べる病状内容や個人差により、それぞれのテンポがあるようですが、私はまずまずフ~って感じでした。(脳出血の後遺症で右半身の痺れもあるので、バランスを崩さないように気を付けながら、3分が長かったなぁ!最近運動不足だしなぁ!)
②呼吸器系の検査
次は、ビニールの袋にひとつひとつ個包装(使い捨て?)に入っているマウスピースと器械を使っての検査です。まず通常の呼吸状態のチェック。マウスピースを口に入れて計測開始、器械のデータが動いてる。
1.努力肺活量
胸いっぱいに吸い込んだ空気を、できるだけ勢いよく吐いて測定します。吹矢を吹くように最初に勢いよく息をフッ!そのまま続けてゆっくり息を全部吐く。努力肺活量というらしい。
2.肺活量(普通の測定)
通常の呼吸からゆっ~くり息を全部出す。ゆっくり出すのが意外と難しい。あとは、数回計測。昔の肺活量の検査は水の入ってる器械だったけど、今は違うんだネ!(歳がばバレバレ。懐かしいと思った人もバレバレ。笑)
③採尿
今日の採尿は、特別の検査らしい。2種類の検査をやるらしいのでカップのメモリの50位まで採る。
その尿を2種類分に分けるのは検査部がやるので何しろメモリの50以上採ればいいとのこと。要はたくさん採れってことね!が、ここで2つの注意事項ありで、
注意1
一つ目は、ばい菌があるかどうかの検査らしいので、尿を出す前に、尿の出るところを渡された綿で2~3回よく拭いてから採るように。
注意2
二つ目は、尿を出して1秒くらいの尿は捨ててから、採るように説明された。1秒出して止めるってチョットだけ、ムズイ、笑!
④お馴染みの、採血
中央採血室にGO!です。広~い部屋にずら~っと椅子とカウンターが15個あり、皆さん腕を出してチクッとやられています。何台か天井に設置されているモニター画面に自分の番号が出たら、その番号を表示してあるカウンターに行く。ここも銀行のような感じ。何番の方どうぞ!みたいな。
もう今までに体の血液を全部採られたんじゃないかと思うほど、数多く採血をして頂きました。(大げさです)で、慣れたもんで、今日は何本採るのって技師さんに聞いたら、書類を見ながら今日は、6本みたいですね!多いですねと、笑ってる!
でも、痛くない。何せ、病院の中で採血が一番お上手なのは採血室の方々です。ドクターより、病棟や外来の看護師さんより、針を刺す回数が桁違いですもんね。
何しろ一日中、採血のお仕事ですから!本当に皆さんプロです。(たまに、新人さんがいてチクッ、ですが、笑って過ごしましょう!)お疲れ様です。因みに採血室での職種の方々は、 臨床検査技師さんや看護師さんが担当するらしいです。
採血した容器(採血スピッツ)は、囲いのある小さいベルトコンベアーみたいなものに乗せられ、自動で臨床検査部?に運ばれて行きます。通常の検査であれば、1時間もあれば検査結果が出ています。(早!)
⑤次はレントゲン
最後は、レントゲンです。普通に、後ろとか横、腹とか撮って終わりー!
検査がすべて終わった!やっぱし楽勝!あとは、今日の検査の結果を聞くために9月8日の予約をした。
手術適応検査の結果
ハイ、9月8日です!
泌尿器科のK先生に前回の手術適応検査の結果を聞きにやって来ました。負荷心電図、呼吸器系、全ての検査で異常はなく、手術ができることになりました。特に問題は無いということだろうと安心しました。
早速、手術の日程を決める相談をして、今日から19日後の9月27日に入院をして、次の日の28日に左副腎摘出手術を行うことにあっさりと決定。
緊急の手術が入った場合はご了承くださいとのこと。緊急なんだから、そりゃそうだ!いつ自分も緊急になるか分からんちん!
次回は、この日の続きで、先生から説明を受けた腹腔鏡下手術についての手順や合併症、輸血、血液製剤に関する詳しい説明とそれぞれの同意書の内容を順に解説します。
『 腹腔鏡手術とは|知ると怖い8つの合併症|PA体験解説19 』