私は脳出血で撃沈しました。高血圧が原因でしたが、その高血圧の原因が原発性アルドステロン症の疑いがあり、今は大学病院で大人しく検査入院をしています。
原発性アルドステロン症は、少し前まで障害者総合支援法の対象の病気だったらしいので驚きです。もしそうなら、すごい確率です!宝くじならいいのになぁ!笑。『どんポジ』のポジといいます!
副腎静脈サンプリングの目的と方法|手術希望者だけの検査10の続きです。
今日までに、迅速ACTH負荷試験、生理食塩水負荷試験も受けました。今日は、検査入院5日目で、「カプトプリル負荷試験」という検査と「造影剤CT検査」などの検査入院の体験記録を詳しくお伝えします。
ところで、「カプトプリル」と「カプトリル」って見たり聞いたりしたことないですか?どっちが正解なんだ?って思っていましたが、調べてみると両方とも正解でした。笑!それぞれ薬の名前で、先発薬品名が「カプトリル」で、後発品名(ジェネリック)の名前に「カプトプリル」が多いようです。ここの大学病院では皆さん「カプトプリル」と言っていますので、私も「カプトプリル」で統一します。
さて、本日の血圧は上が154の下が80で、まずまずのスタート!それでは、カプトプリル負荷試験を解りやすく掘り下げていきます。
カプトプリル負荷試験とは
1. | 舌を噛みそうな名前の「カプトプリル負荷試験」ですが「迅速ACTH負荷試験」や「生理食塩水負荷試験」という検査と同じで、原発性アルドステロン症の疑いがある場合に受ける、「機能確認検査」の中の1つです。 |
2. | 機能確認検査の名前に、カプトプリル負荷試験、迅速ACTH負荷試験、生理食塩水負荷試験と、それぞれに負荷試験と付いているように、負荷をかけてホルモンの変化を見る検査です。 |
3. | 負荷をかけるというのは、体に薬や生理食塩水などを入れて刺激を与えるということです。負荷をかける前と後でホルモンであるアルドステロンとレニンがどのような変化をしたかを採血から比べて、原発性アルドステロン症を判断する検査です。 |
4. | 機能確認検査の中で最も簡便なのがこのカプトプリル負荷試験であり、入院しないでクリニックの外来でも可能な検査です。私は入院して一気にまとめての検査でしたが! |
カプトプリル負荷試験、2時間の検査方法
・朝食は無し!いつも飲んでる薬もダメ!なるべくスッキリと正確に検査の反応を見るために、ガマンガマン!
・ベッドにずっと寝ながら受ける検査なので、楽ちんなのですが、まず、心おきなくずっと横になったまま安静にいられるようにするには、やはりトイレに行かなくては行けません。笑!看護師さんから、8時30分から検査なので、8時までにトイレに行って下さいとのことでした。ハイ行っておきます!
・その後30分間は、ベッドに横になり安静にしています。天井を見ながらジーーーっと!ジーーーっと!ガマンガマン!別に天井じゃなくてもいいんですけど・・・笑!
・カプトプリルを内服して負荷をかける前に、1回目の採血をして、内服し負荷をかけた1時間後に2回目の採血で、その後30分後(内服の1時間30分後)に再度、3回目の採血をして終了ということです。合計3回血を取られるみたいです。以下にまとめました。
1 | 8時30分 | 30分安静 | ベッドに臥床(がしょう:横になって安静にすること)で行う検査です。まず、30分間安静にします。 |
2 | 9時00分 | 1回目の採血 内服 |
30分間安静にした後、薬を飲む前にまず、1回目の採血。その後に薬を飲んで負荷をかけるため、カプトプリル50㎎という薬を内服します。 |
3 | 10時00分 | 2回目の採血 | 内服から1時間(60分)後に、2回目の採血。 |
4 | 10時30分 | 3回目の採血 | その後、30分後(内服から1時間30分(90分)後)に、3回目の採血。 |
検査時間は2時間です。それでは、いよいよ「カプトプリル負荷試験」の始まりです。
カプトプリル負荷試験、検査開始
8時30分
ハイ!テキパキ女医のW先生が点滴の針を入れる道具を色々持って来ました。相変わらず早口で喋りながらワサワサ用意をしています。『この前の点滴はすぐ入りましたか?』と聞いてきたので、いいえ!2回目でやっと入って、メチャ痛くて腫れて来ちゃったんだと告げ口した。
W先生はそうでしたかと笑いながら聞き流し、血管探すのにグーパーグーパーしてのリクエスト!するとW先生、『でもいい血管がいるんで大丈夫そうですね!』と言いながら、点滴針挿入!チクッ!お~痛くない~!良かった!
で、それから30分安静にします。ジーっとジーっと・・・!
9時00分
1回目の採血
W先生、ちゃんと30分後の9時頃にパタパタとやって来ました。で、世間話をしながら負荷前の1回目の採血をしました。
カプトプリル粉薬を内服
9時20分
カプトプリル薬内服
錠剤のカプトプリル薬より吸収が早く負荷も早くかけられるように粉薬(細粒?)の方のカプトプリル50㎎を飲みます。バタバタしてる間に20分ずれ込んでカプトプリルを飲んだのは、9時20分でしたので、次は1時間後の10時20分に採血予定です。
10時20分
2回目の採血
ハイ、カプトプリルを飲んでから1時間後なので、2回目の採血です。
次は30分後の10時50分の採血予定です。
カプトプリル負荷試験終了
10時50分
3回目最後の採血
ハイ、2回目の採血から30分がたったので、3回目の採血が無事に終わりました。
20分ずれ込みましたが、内服からの検査の行程時間はキッチリで、問題ありません。検査無事終了!
針はそのまま
今日の午後の造影剤CT検査も注射で造影剤を入れるので、針はそのままで外さないでもらった。私は、『W先生がまた入れてくれるなら痛くないから抜いてもいいけど!』と言うと、『次は痛いかもしれないから、付けときます!』とW先生。笑
ついでにW先生に聞いてみた!外来の時みたいに、今までの色々な検査結果のリストは後で貰えるのかの問いに、もちろんとの事。そしてまた、忙しそうにパタパタ帰って行ったのでした!
カプトプリルとは
ここらへんで、カプトプリルとはいったい何者かを簡単にお話し致します。簡単にです。笑!カプトプリルってすごい薬なのです。
簡単に言うと、ACEっていうのは、アルドステロンをバンバン出して血圧を上げてしまいます。カプトプリルはそれを妨げてくれる薬(阻害薬)なので、血圧が下がります。
ちょっとだけ詳しく説明すると、血圧を上げてしまうこのACEの正式名は、Angiotensin Converting Enzyme
の略で、「アンジオテンシン変換酵素」といいます。実はこのアンジオテンシン変換酵素(ACE)が、アンジオテンシンⅡという物質を作ってしまい、このアンジオテンシンⅡがアルドステロンをバンバン出させたりして血圧を上げてしまうのです。
血圧を調整する、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系、という一連の反応があるのですが、どんどん複雑になって、パンくずを置かないと帰ってこれなくなりそうなので「簡単」に帰ります。笑
アンジオテンシン変換酵素(ACE)は、アルドステロンをジャンジャン出させるアンジオテンシンⅡを作りたいのですが、カプトプリルがそれを作らせないので、アルドステロンも減って、結果血圧も下がるわけです。さすが、ACE阻害薬のカプトプリルですね!
判定基準
で、この検査は、その作用のあるカプトプリルという薬を飲んで、上記の説明通りになれば普通の人の正常な反応なので、原発性アルドステロン症は「陰性かも」となり、違う反応が出たら、まった!がかかり、原発性アルドステロン症は「陽性かも」となります。その検査が、カプトプリルを飲んで負荷をかけて反応を見る「カプトプリル負荷試験」というわけです。
「カプトプリル」を服用した場合の原発性アルドステロン症の判定基準
PRA 血漿レニン活性
ARC 血漿レニン濃度
ARR アルドステロン/レニン比
う~ん、複雑ですよね!この説明でわかっていただけた方には、とっても感謝します。ありがとうございます。わかんね~って方、すみません!今度もっとわかりやすくまとめてみます。笑
さて、次は検査が終わって朝食の心配です。
弁当買って食べて下さい!
看護師Yさんが来た。若いのにベテランぽいオーラの看護師さん。朝食は11時を過ぎると軽食も出せないので、すみませんが売店で何か買ってきて食べて下さい!
え~!マジか!入院してるのに、ご飯ないの・・・!涙
2時から、造影剤CTの予定なので12時頃からは、食事は控えるようにしてスタンバイしなければならない。今日の昼食は無い予定なので、急いで朝ご飯を買いに行かねば!
Yさんが、点滴の針が付いてる所を包帯で巻いてくれたので、いざ地下1階の売店へ。
この時とばかり、高血圧も全部忘れて、ヨシ!栄養つけなきゃな!勢いで大盛りの焼肉カルビ弁当と牛乳買って、急いで戻って、バクバク!デザートはヨーグルトとプルーンもちゃんと食べてギリ12時だぁ。セーフ、うまかったぁ!病院食よりも!?(病院食作ってくれてる人スンマセン。)
あとは、2時のCT待ちです!ちょっと食べ過ぎてお腹パンパンだけど、何かあってもここは病院だから救急車呼ばなくてもいいし!安心安心!
2時30分になっても、まだ連絡ないだ~!と、ぼやいていたら2時40分ごろにやっと、お呼びがかかった!看護師のMさんが地下1階のCT検査室まで連れてってくれた。
造影剤CT検査
最初は検査技師さん?が普通のCTをパシャパシャ撮影してその後に、若い女医さんが登場。午前中の検査でそのまま付けて来た点滴の針が使えるのかをW先生に確認後、OKをもらって早速、造影剤の注入を始めた。造影剤を入れるのは、ドクターの仕事らしい。ちゃんと副腎のデキモノが写るかなぁ?
造影剤の副作用
若い女医さん『体があったかくなったり、しましたか?』
私『ハイ!何か火照ってます。』
若い女医さん『皆さんそうですから、安心して下さいね。』
造影剤の軽い副作用のようです。最初に言ってくれ~!笑 イヤ、前に聞いてるかも・・・笑
さて、造影剤CT検査が始まります。息を止めたり吐いたりして何枚か撮影しながら、具合が悪かったりしたら中にマイクもありますから、おっしゃって下さいと優しくいわれた。無事終了です。
1人で13階にとぼとぼ戻り、Yさんにただいま~!点滴の針が付いたままなので、今取りますので病室で待ってて下さいとの事。
15時40分、朝からずう~っと付きっぱなしの針を抜いて貰ったぞ!
あースッキリ!
16時過ぎ、今夜の看護師Sさんは、初めて会った気がしないような親近感があってなんかとても不思議な人。波長が合うっていうのかな・・・。
声がちょいハスキーで変わってて女優のなんとかさんに似てる。(何とかさんじゃまったくわからないですよね。名前を思い出せなくて・・・スンマセン。笑)
明日の29日は、検査が無いらしい!やった~!2回目のオフの日!2回目だと感激薄いし!30日は8時から採血が何回かあるらしい。ホント検査入院だな!
19時頃にSさん、薬のチェックと新情報で30日の検査は、採血の時間飛ばし、中安静みたいな検査らしいと言われたけど、よくわからんちん!その後、トイレにGO!珍しく下痢をした。造影剤かな?
また造影剤の副作用
7月29日です。6時前に起床。昨日は検査が続いて、時間が無くてシャワーは入れなかったから、今日はトイレに行ってから、いざ早朝予約だ!
NO3.シャワー室。確か、広いシャワールーム。15時30分〜16時00分をゲット!7時前に、看護師のSさんが血圧測ってくれた。上が 138で下が76、脈は58でした。いいね!
Sさんに昨晩下痢したけど、造影剤って下痢しますか?って、聞いてみたら、速攻でハイします。ハイどうも。その話はあっという間に終わって、Sさんが、昨日の夜の血圧は少し低かったですね、今日位がポジさんの血圧かな!と。ちゃんと見てくれてるなぁ!アリガト!
そろそろ看護師さんの交代で、今日の看護師はkさんです。よろしく!
えっ!明日から重患室に移動!
10時頃に看護師長(エライ人・ボス)のN師長さんがきて、明日30日の早くても10時ごろに泌尿器科の8階の重患室に移動して下さいとのこと。
個室ですが費用はかからない部屋です。ご家族は特に来なくても、荷物の移動は手伝います。と、淡々と説明されて部屋の番号のメモを渡された。私は、重患室?ビックリしてハイと返事するだけだった・・・。
今までの検査でやばい結果が出て、重患(重い病気の患者)になったのかもしれないと思ったら、急に世界が真っ暗になってしまったのであります!
心配はかけたくないけど、妻が病院に来た時に、今までの部屋の寝ていたベッドが整理されていて、本人も居なかったらもっと心配するだろうと思って電話をした。重患室に移動になることを伝えたら、やっぱり心配してた。
分からないということが一番心配になるので、これはまずいと我に返り、詳しいことを師長さんに聞いたらまた連絡すると言って電話を切った。
ナースセンターに行って師長さんを探すと、運よく居た居た!『さっきの話しなのですが、重患室に移動するというのは、検査結果が悪かったのですか?』と、ストレートに聞いてみた。
すると、すると、な、な、な、んと!
師長さんが、すみません心配かけてしまってと、ニコニコしてる。検査結果が悪いのではなくて、今いる病室がもともと耳鼻科の病棟らしく、私が受けてる検査は、内分泌内科なので本来の内分泌内科病棟に移動するということであった。
な~んだ!良かったなぁ!急に世界が明るくなった!妻に電話電話、安心安心!
内分泌内科のベッドがいっぱいで耳鼻科に間借りしてたわけね!?空いた部屋が重患室の個室だけど費用はかからないで個室に入れることに!ラッキー!かな?
16時
Kさん、明日のスケジュールくれる。明日は採血4回あり。採血は何回目だろうか?入院してから何回採血したか数えとけばよかったなぁ!
16時30分
夜の担当看護師のYさん。痺れはどうですか?私の脳出血の後遺症である右半身の痺れをわかってくれてる。そうゆうのって、すごくうれしい!とても感激した。
明日の朝1回目の採血は、8時にここでYさんが採ってくれるらしい。30分前は安静だから、7時30分から安静にしてなくては怒られる。
2回目は12時の予定なので、2回目からは引っ越し先の8階で、採ることになる予定。科も階数も違うので、看護師さんたちの申し送り?が大変そう!ヨロシク!です。