脳出血の前兆(初期症状)が3つありました!
脳出血(脳内出血)リアル体験記です。
脳卒中の中で、血管が詰まるのが脳梗塞で、血管が破れるのが脳出血です。脳出血には脳内出血と、くも膜下出血があり、脳内の血管が破れ、流れ出した血液が固まり脳細胞を圧迫することで脳細胞を破壊し、結果、麻痺や障害を起こしていきます。
一般に脳出血は前触れがなく突然発症する疾患と言われています。しかし、急激な症状が現れる前のちょっとした初期症状である前兆に気づき、躊躇せずに病院に行く事ができれば、命はもちろん辛い後遺症を少しでも軽減でき、人生が大きく変わり・・ました。笑!『どんポジ』のポジと言います。
脳出血の約80%は高血圧が原因といわれる中、私の脳出血も、やはり高血圧が原因と診断されました。ところが、数か月後にその高血圧の原因が分かったのです。
高血圧患者の85~90%は、原因が分からない「本態性高血圧」なのですが、私の高血圧は、原因がハッキリしている「二次性高血圧」というものでした。その病気が原因で二次的に血圧を上げていたわけです。
病名は原発性アルドステロン症です。私の脳出血は、高血圧を引き起こす病気の原発性アルドステロン症が原因だったのです。いずれにしても、高めの血圧を甘く見ていました。(タラレバ、笑)
いつの時代も人気の健康番組を見ていると、必ず目にするのが、
- 脳出血の確率が高くなる・・・とか!
- あなたの食生活は危険!・・・とか!
- もしかしたら、あなたも・・・とか!
- 血管が詰まってくる・・・・・とか!
- いつ破裂するかわからない・・とか!
音響効果も一役買って不安をあおり、胸をおさえて苦しむモデルさんなんか見させられたら、ちょっとしたサスペンスドラマより、こわい!怖い!恐い~!笑
健康番組は見ている視聴者を全員病気にしますよ~ぐらいの恐怖を与えてくれます。もしかしたら、不健康番組!笑 すみません!
でも、ずっと元気でいたいし、健康には興味もあるから、妻とまじめによく見た健康番組。(録画もたっぷりしてます。)
で、番組を見た後はいつも妻と、二人とも気を付けないとな!と、真剣に見ていたつ・も・り・・・が、現実の生活では、『元気だから大丈夫、大丈夫!』の連発だった。
さあ大変!
この脳出血体験記は、実際の体験を元にした正確な情報を記録致します。お読みいただいた方が、初期症状の内容や直後の行動が人生を左右することになるんだと、お一人でも頭の片隅においていただけたら本望です。
緊急入院した日の様子から、シリーズで入院や検査、後遺症、リハビリ、入院費用なども含めた反省文をお読み下さいまし。笑!決してムダに恐怖心はあおりません。では、その日の様子から始まりです!
脳出血、突然!三つの初期症状(前兆)
忘れもしない、3月25日!
今日はお休みの日!
午前中に超面倒で超ストレス満載な携帯会社との超トラブル(超の3連発。笑)と乗り換え後の手続きを半分済ませ、渋滞知らずのバイクで帰宅。
昼食後、少し疲れたので横になり5分休憩。
2階の書斎(書斎なんてカッコいいもんじゃなく、納戸に両袖の机を置いて、仕事部屋にしてるだけ。)で、電話の問い合わせを続行。
メモを取りながら話していると、メモの字がちょっと変。問い合わせを終え、電話を切ったあと改めて字を書いてみると、
一番目の初期症状
アレレレ、ちゃんと字が書けないぞ!
普段からミミズが這ったような字なんだけど、これは、ちょっとちがう!私は右利きです。
ミミズじゃねー!!
えっ、なんだろう?
何で、ちゃんと書けないんだ?
おかしいなぁ・・・本当に、こんな感じでした!!
二番目の初期症状
イスから立ち上がろうとしたら、えっ、立てないぞ!
運動神経には(だけは)自信があったけど、バランスが!体の自由もあまり効かない。立つことができないので、ヒザをついて四つん這いになり部屋から出てゆっくりと階段へ。
階段を降りるときは、小さい子が座ったまま、お尻をズリズリ一段ずつ下りるようにしてやっと降りた。四つん這いからそのままリビングで横になったが、妻がどうしたのオーラ!
ベッドで寝た方がいいと妻が言ったので、また四つん這いで、リビングの隣の寝室にあるベッドまでハイハイで行き、どうにかベッドに這い上がって、そのまま横向きに寝る。
三番目の初期症状
右足が反応していなかった・・・らしい!
すでにその時点で、横向きで左足は曲げているのに、右足はまっすぐのまま取り残されていた。らしい。
異変を感じた妻が、部屋にいた子供と近くに住んでいる子供夫婦に連絡をしたら、運良く自宅にいて、すぐに集まってくれた。
皆が病院に連れて行こうと相談している声が聞こえた。もしかして何か大変な事になってる?
私は、寝てれば大丈夫だから、・・・と、言ったことは言ったけど・・・。
でも・・・正直、寝てれば治る感じでもない感じになってきてる感じ。ややっこしい感じ。笑
行くならそこの救急病院がいいと伝え、子供が電話をしたらすぐに来て下さいとのこと。
ベッドから子供の肩を借りながら動いたが、子供たちは私の動かない右足の様子を見て普通じゃないことを察したらしい。
私は、小さい時以来の子供と肩を組んで歩いているのが、そんな時でも、ちょっと嬉しかった。
ゆっくり、ゆっくり、どうにか車の後部座席(1BOXで良かった~)になだれ込んだまま横になっていると、いつの間にか救急病院に着いた。(自宅から車で約5分って所です)
態勢を起こして、車から降りようとする前には、子供が病院から車イスを借りてきてくれて、乗せてくれた。ちょ~気が利くし!笑。車イスも乗るのは初めてだし!なんか喜んでる?
- 右手で、ちゃんと字が書けない。
- イスから立ち上がろうとしたら、普通に立てない。
- 右足が反応していなかった。
入院体験日の、脳の出血画像
病院に入ると、看護師さんの指示に従い、車イスから移動したストレッチャーでゴロゴロ、バタバタとCTや検査の後、
先生の一言
『短くても1~2カ月は入院になります。脳出血です。』
えっ、まじか??? ガ~~~ン!(心のおたけびです。笑)
何か軽く言われちゃったし、脳出血!
当日にバタバタと撮った、私のCT画像です。白く写ってる所が出血の様子。
すぐ頭をよぎったのが、仕事!自営業なので仕事関連や全てのクライアントへの連絡を、その場で寝ながら子供に頼んだ。どうしようもないから、腹を決めるしかない。
この間、意識が無くなることは一切なかった。
脳神経外科SCU入院、
脳卒中急性期の脳卒中集中治療室
個室の重患室。
SCU:Stroke Care Unit
左手や胸に点滴やら心電図のコードが色々付いている。血圧はかるく200を超え、脈もドクンドクンだ。点滴には降圧剤が注入されている。
病名は「脳出血」何回聞いても、ひえ~!
脳出血と麻痺
脳内の血管が破れて脳の中に出血すること。そのまんまですね。笑!そして、脳出血の約80%は高血圧が原因なのです。
また、出血する場所の約40%が被殻(ひかく)という脳の中央部左右にある図の赤丸あたりの場所。
画像を見ると右被殻と左被殻の位置が反対に見えますが、CT画像もMR画像も、仰向けに寝ている患者の足元から頭を見上げた画像なので反対に感じます。画像の上が前で顔(腹側)の方になります。
私の場合も、左側の被殻と言う場所からの出血で、左被殻出血(ひだりひかくしゅっけつ)といいます 。左側で出血した血液が左の脳を圧迫し、左の脳を損傷してますが、神経は首のあたりで交差しているとのことで、麻痺(まひ)などの影響は、出血箇所とは反対側の右側に出ます。
よって私は、右不全片麻痺(みぎふぜんかたまひ)。身体の片方全部の麻痺、半身不随(はんしんふずい)。私の場合は右足と右手が自覚的にはっきり分かる麻痺で、もちろん胴体のきっちり右半分も違和感があります。本当にキッチリ半分なんです、面白いですよね!(ぜんぜん、おもしろくね~笑)
顔の麻痺は、顔に出る場合と出ない場合があるらしいのですが、私の場合、イケメンの顔にはほとんど麻痺は出ませんでした。笑
脳出血の原因の80%である、高血圧に関しては、『基礎から分かる高血圧|怖い思いをしないと実行できない高血圧予防ベスト5!』の記事で詳しく解説しています。
運動障害と感覚障害
運動障害は、
歩行が困難で右手での作業が低下、字が書けない、箸を使えないなど。
感覚障害は、
五感は脳の全体で感じているのではなくて、脳の場所によってそれぞれ感じてるものが違うのです。そのため脳に損傷があった場所が、何を感じている場所なのかで障害が変わってきます。つまり、一部の脳に損傷があっても五感すべてがダメになるわけではない、ということです。繰り返しますと、出血で損傷した脳の場所(部位)で障害内容が変わります。
私の場合、左の出血で左の脳がダメージ受けたので、障害は右側部分。特に手足を触られても感覚がなく、右足のスリッパや靴が脱げても、わからずにそのままの状態。
それと特に手足の痺れがある。シビレと言っても表現が難しい!私の場合は、正座を長くした後に立ち上がると、足の裏がボワ~っとして靴下を何枚も履いて歩いている様な、直接床の感覚が伝わらない感じ。なんか足が腫れて大きくなってる感じの痺れです。
箸がもてないぞ~!!
入院した次の日です。26日!朝食は軟菜食が出て、ベッドを少し起こして食事をする。
看護師のYさんが世間話をしながら、牛乳のストローをつけてくれたり、海苔は袋から出して手で細かく切ってご飯にかけてくれたりしてます。倒れる前なら、牛乳のストローも、海苔のカットもなんてことないことだけど、
今は何もでけん!笑
何から何まですべて面倒を見てくれたYさん!若いのに嫌な顔ひとつせず、いつも笑顔で、それも自然に何でもしてくれたことが、すごくて、ありがたくて、ありがたくて・・・。Yさんの何気ない仕草や、会話でどれだけ救われたことか。忘れない!
食べさせてくれようともしたが、ちょっと遠慮した!Yさん、メチャ忙しいし・・・。
自分で食べれますと言いながら、右手で箸を持ったが・・・ちゃんと持てない。 どうにかお箸を握って食べようとしても狙ったオカズに箸がいかない。くそっ!
右半身麻痺か!参った。サウスポーだったらなあ・・・そこかい 笑
スプーンも付けてくれたが、あえて使わず、左手も使わずに、右手で時間をかけて食べた。何しろ動かさないと。
食後は、また横になり天井を見て、ボ~~~ッと。頭は真っ白状態。
そのうち頭部CT検査があり、ベッドごと移動することに。らくちん!でも確か昨日も撮ったよなぁ!そっか、きっと出血が止まってるかどうか、だな?
で、少し余裕が出てきて、自分でリハ(リハビリね!)も何とかしなくちゃ、と!!妻にレポート用紙とペンを持ってきてもらう。動けないのでまず、右手のリハビリを始めた。
レポート用紙に自分の名前や住所、家族の名前、数字や電話番号、看護師さんの名前や特徴とか、今日やったこと、何でもいいから右手で字を書きまくった。
とても読める字ではないけど、とにかく書いた。右半身麻痺で、字もちゃんと書けず、お箸もうまく使えずに、歩行困難、右足も触られてもわからない。足を踏まれても踏んでも分からない!笑
ベッドから車椅子に移動するときも、右側の感覚が悪すぎてゆっくり考えて動かないと危険。逆もしかり。運動機能と感覚機能をやられたらしいが、ベッドの上で天井ばかり見てても何も変わらない。(そうだ、そうだ!)
何しろ体と脳みそを動かして元に戻さないと。リハビリは早ければ早い方が良いと言うのは、テレビかなんかで前から聞いて知っている。
やるっきゃない!!!やればできる!?ポジ~!ちなみに、このサイトの名前は、『どんポジ』といいまして、ブログのきっかけが脳出血なのです。
アドレス名(ドメイン名)は、
donposi.com (どんポジ ドット コム)です。
『どんな時も、ポジティブに!』の、どんポジです!
まとめ
初期症状の例として、
- 手や腕、足などの左右どちらか片方の動きがおかしい。片麻痺や痺れ。
・字が思うように書けない。
・立って歩けない。
☆私もこの症状でした。脳出血は片麻痺の初期症状が50%を超えているそうです。 - ろれつが回らなくなる。舌の麻痺。
・ちゃんと喋れない。
・話した内容が相手に伝わらない。
☆私は、普通に喋れてました。(たぶん?) - 目の見え方が変に。
・二重に見えたり、ぼやけて見えたりする。
☆私は特に感じませんでした。 - 頭痛や吐き気。
・激しい頭痛も含め、頭痛を起こすことが多いと言われています。
☆私の場合は頭痛、吐き気はまったくありませんでした。
などと言われていますが、複数の症状が出るとは限りません。私の場合は何しろ普段とは少しだけ違った感じだったのを覚えています。何か変だな!あれっ!何だろう!という感じの初期症状(前兆)でした。難しい表現ですが、ご本人なら特に普段の「あれっ!」の違いがわかると思います。
脳出血が起こりやすい時期と時間
- 脳出血の多い時期
・月別発症数で見ると、冬の12月から1月がピークで4月から7月に減少し、9月から再び増加する傾向とあります。私は、3月25日でしたが。笑
・高血圧の原因が多いため、冬の寒暖差が血圧を急に上げることが原因
と考えられます。ストレスは1年中血圧を上げますよね。笑 - 特に起きやすい時間
・日中と言われています。
・日中の動きが活発で、血圧変動が激しいこと。
・ストレスや労働量も影響していると考えられています。
身近な人に症状があった時の応急処置
本人が初期症状を自覚できて行動を起こせればよいのですが、難しい時もあります。周りにいる人が見て、様子がおかしいと気づいたら、
-
頭をなるべく動かさないように、首に手を当てながらゆっくり寝かせる。
-
枕はしない。頭を高くしないようにする。(頭を上げない)
-
吐き気があるようなら、体ごと横向きに寝かせて、気管に入らないようにする。
-
衣服が楽になるように、胸のボタン、ベルトなどを緩める。
-
迷わず救急車を呼ぶ。
参考資料
国立循環器病研究センター循環器病情報サービス