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【子どもの貧困 現状】私たちにできることは、まず知ることから

子どもたちの貧困ロゴ画像

世界中の「3億8500万人」の子どもたちが極度の貧困下に暮らしています。

最近「持続可能な開発目標」S D G sエスディージーズSustainable Development Goals)という言葉をよく耳にします。

この「SDGs」とは、2030年までに地球規模の問題を解決し「誰一人取り残さない(leave no one behind)」世界に変えるため、2015年9月の国連サミットで193ヵ国が全会一致で採択された国際目標です。

その内容は、大きな17のゴール(目標)と、169のターゲットから成り、その17のゴールの1番に掲げられているのが「貧困をなくそう」の目標なのです。

2番目から6番目までの目標は、飢餓、健康、教育、ジェンダー平等、安全な水、など、子どもの貧困に大きく関わる目標とされています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に

貧困はお金の問題だけでは解決できないことも浮き彫りになってきました。途上国だけの問題ではなく先進国にも貧困の問題があるのです。『どんポジ』のポジといいます!

【子どもの貧困 現状】を知ることが、私たちにできる第一歩

世界の、7億6,700万人が1日1.9ドル(日本円で約247円)未満で暮らし、その半数である約3億8,500万人が18歳未満の子どもたちが「極度の貧困下」に暮らしているという、世界銀行グループの調査報告書があります。

子どもの「貧困」と一口に言っても、具体的にどのような状態を貧困と考えればよいのでしょうか!

私たちは、まず途上国での子供の生活を想像します。食べ物やきれいな水が手に入りずらく、生きていくのが大変な状態をすぐにイメージするのではないでしょうか。

もちろん、それは極度の貧困といわれる状態ですが、先進国でも学校にも通えて普通の生活をしているように見えていても実は貧困といわれる暮らしをしている家庭も多いのです。

それでは、具体的に貧困とはどのような状態を言っているのか、もう少し掘り下げてみます。

1人の子どもとつながる支援プログラム

「貧困」って、何?

「貧困」という言葉には定義があります。定義の捉え方は状況が違う世界各国で複数あるのですが、代表的な定義が2つあります。それは、

  1. 世界銀行による「国際貧困ライン」
  2. 国連開発計画(UNDP)による「多次元貧困指数(MPI)」

という定義です。それぞれ簡単に説明いたします。

世界銀行とは?

「世界銀行」とは、約190ヵ国が加盟し、途上国の政府に対して、貧困削減、融資や技術、政策などの協力をする「国際開発金融機関」(ワールドバンク)です。

日本は、世界銀行への第2位の出資国として、大きな役割を担っています。

国際貧困ライン

世界銀行での貧困の定義は、先述したように「1人あたり1日1.9ドル未満の収入で生活する人たち」を貧困層と定義しています。

本日(2022.5.10)の1ドルは、130.24円ですので、1.9ドルを日本円に換算すると、1日約247円以下の収入で生活する人たちとなります。

1カ月30日で換算すると1か月7,423円未満の収入になり、365日に換算すると1年で約9万円未満の収入で生活する人たちとなります。

1人の子どもとつながる支援プログラム

国連開発計画(UNDP)とは?

国連開発計画(United Nations Development Programme: UNDP)とは「国家にとっての真の宝は人々である」の信念に基づき、約170の国や地域で人々や国々の能力を育てる活動を行っている国連機関です。

「持続可能な開発」を促進する国連の主要な開発支援機関として「SDGs」の策定に大きな役割と普及の推進力となっています。

多次元貧困指数(MPI)

国連開発計画では、貧困の定義「教育、仕事、食料、 保健医療、飲料水、住居、エネルギーなど最も基本的な物・ サービスを手に入れられない状態のこと」としています。

また、この国連機関は、多次元貧困指数(MPI)という次の指標を用いています。

  1. 保健➡長寿で健康な生活(出生時平均余命)、
  2. 教育➡知識(成人識字率と初等・中等・高等教育の総就学率)、
  3. 所得➡人間らしい生活(1 人当たりの国内総生産)

この指標は、貧困は単純にお金が原因というだけではないとした、 3 つの分野から算出する「人間開発指数(Human Development Index)」という、貧困を所得以外の要素を重視して測る指標を用いています。

1人の子どもとつながる支援プログラム

貧困は2つの考え方がある

代表的な2つの「貧困の定義」が何となくわかったのですが、さらに貧困の中にも大きく分けると「絶対的貧困」と「相対的貧困」というの2つの考え方があります。

絶対的貧困

「絶対的貧困」とは、まさに生きていくために必要な最低限のものが維持できない状態の貧困です。

毎日の食べ物がなく、衣類や家も無い状態で、医療も受けられないなど、特に途上国によくみられる状態を「絶対的貧困」と考えます。

相対的貧困

「相対的貧困」とは、暮らしているその国や地域の平均水準よりも貧しい状態で、所得で見ると世帯の所得が平均の半分以下の状態をいいます。2018年度の日本の貧困線は127万円(1年間)です。

相対的貧困は、表面化しづらいことが大きな問題で、普通の生活ができない状態が続くことで問題は波及していきます。開発途上国だけでなく、先進国でも問題視されている貧困です。

貧困状態の子どもの生活

貧困状態の子どもたちは、どのような暮らしをしているのでしょうか。

貧困状態の多くの子どもたちは、生きていくための仕事をしています。日本の一般的な子どもたちのような、お手伝いをするとおこずかいがもらえるとかのレベルではありません。

日本ではあまり聞かない言葉ですが、いわゆる「児童労働」(Child Labour)というものです。

児童労働とは

国際条約の児童労働とは、15歳未満(途上国は14歳未満)の義務教育を妨げる労働と18歳未満の危険で有害な労働を指します。

児童労働は貧困だけが原因ではなく「女の子は教育を受けなくていい」「学校に行く意味がない」などの意識も一因とされています。

2020年に国際労働機関と国連児童基金の合同報告書では、世界の児童労働者数は840万人増加し、1億6000万人としています。

世界には、日本の総人口よりも多い数の子どもたちが、何らかの原因で労働を強いられているのです。

そして、新型コロナウイルス感染症の影響も受けた2022年の終わりまでに、2億620万人まで達する可能性があると予測しています。

また、児童労働の5~17歳の子どもの内、児童労働者数が大幅に増加している年齢は、5~11歳の子供たちで、児童労働者数全体の半数以上となっています。

児童労働ってどんな仕事?

貧困な国の産業(貿易等)は、労働力を多く必要とする農業や水産業の割合が高いため、必然的に農林水産業での児童労働の比率が高くなります。

  1. 農林水産業 70.9%以上
    紅茶・カカオ・ゴム・タバコ・コットン畑などの農園や金や希少金属の採掘・鉱山・・・
  2. サービス業 17.2%
    車の窓ふき・電気製品などの解体作業・路上販売・使用人・風俗店・・・
  3. 工業・製造業 11.9%
    サッカーボールの手作業製造・加工工場・縫製工場・マッチ製造工場・・・
    出典:国際労働機関(ILO)「児童労働」

金や希少金属を探すために、造成地で重機が土を掘り返した直後に群がる人たちや、信号待ちの車の窓を拭いてお金を貰ったり、バナナを売ったりしている子どもたちの映像や写真を一度は見たことがあるのではないでしょうか。特にサッカーボールを手縫いで作る子供たちの話しは有名です。

児童労働の中でも、「最悪の形態の児童労働」とされている労働があり、その労働内容は人身売買、徴兵を含む強制労働、奴隷労働、売春、ポルノ製造、わいせつな演技に使用、斡旋、提供、薬物の生産・取引など不正な活動に使用などです。

これらの児童の健康、安全、道徳を害する恐れのある労働を、国際労働機関が「最悪の形態の児童労働」と定めています。出典:国際労働機関(ILO)「児童労働」

1人の子どもとつながる支援プログラム

5歳まで生きられない子ども

1日約14,000人以上の子どもたちが、5歳の誕生日を迎えることが出来ずに命を落としています。年間では520万人という気が遠くなる人数です。また、生まれた日に生涯を終える子どもたちも年間100万人といわれています。出典:ユニセフ報告書『Levels and Trends in Child Mortality 2019』

そのほとんどが容易で安価な予防や治療で防ぐことができる病気が原因とされ、子どもたちは生死を分ける予防接種や栄養失調に直面しているのです。出典:ワールド・ビジョン(1人の子どもとつながる支援プログラム

まとめ

【子どもの貧困 現状】を少しだけ知ることができました。

世界中の団体や個人の多くの人たちは、現状を少しでも変えようと活動しています。個人的な活動をしている人や、ユニセフやワールド・ビジョンといった皆さんご存じの大きな団体なども60~70年前から活動しています。

国連機関のユニセフは第二次世界大戦の影響を受けた多くの子どもたちに支援を始めた組織です。1人の子どもとつながる支援プログラム の活動で有名な、ワールド・ビジョンは、国連経済社会理事会に公認登録された国際NGOです。

アメリカ生まれのキリスト教宣教師ボブ・ピアスという人が「全ての人々に何もかもは出来なくとも、誰かに何かは出来る」と考え、第二次世界大戦後に1人の女の子の支援を始めたのがきっかけのようです。

現在、途上国の子どもたちの1対1の支援プログラム と題する支援プログラムで、一人でも多くの子どもたちの笑顔を取り戻せるように活動しています。ワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使である女優のジュディ・オングさんや酒井美紀さんなども活動に参加しています。

支援者と子どもがお互いに、手紙を通じて交流することができ、年に1度は写真付きで子どもたちの様子や成長報告書が届きます。

また、「支援地訪問ツアー」では、子どもたちに会うこともでき、まるで家族のようなプログラムです。具体的な子どもたちの様子や写真などは、1人の子どもとつながる支援プログラム の、ワールド・ビジョンの公式サイトで詳しく見れます。

多くの国、多くの人々が真剣に活動していても、現在のCOVID-19パンデミックや紛争の影響で、SDGsの目標にしていた数字がガクッと遠のき、辛い子どもたちも大幅に増加すると予測されています。

そんな状況下でも、諦めずに、これでもか、これでもかと支援を続け、国境を越えて命を守ろうとしている人たちがたくさんいる中、人々を危険にさらすような理解しがたいことが起きるということが、とても、もどかしく感じます。

どんな時もポジティブに!の「どんポジ」でした。最後まで、ありがとうございました。

参考文献
貧困と繁栄の共有2016 Poverty and Shared Prosperity 2016
貧困と繁栄の共有2020 Poverty and Shared Prosperity 2020
「持続可能な開発目標」(SDGs)困難な時期、子どもたちのために世界の連携をユニセフ事務局長スピーチ概要
国連開発計画 2019年グローバル多次元貧困指数 主な調査結果
ユニセフ報告書『Levels and Trends in Child Mortality 2019』

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