最近、免疫という言葉を耳にすることが多くなりました。何となくは知っていた免疫ですが、この免疫、ただ者ではなかったのです。実は、免疫細胞の中には、殺し屋もいたのです。笑!
免疫とは、字のごとく病気(疫)から免れるという意味です。身近な風邪から、今まで遭遇したことのない未知の病原体にまで反応をしてくれるので、新型コロナウイルスの感染予防について重要な働きの可能性も示唆されているほど、免疫のしくみはスゴイのです。
実際に、免疫機能を正常化して、新型コロナウイルスの感染予防や重篤化予防に期待されているビタミンCの大量投与で、患者の回復を早めたという臨床データがあり、アメリカの病院などで重症患者に大量のビタミンCの点滴が行われたということです。
この、私たちの体を守ってくれている免疫のことを、もっともっと詳しく知ることで、少しでもウイルスに感染しにくい体、回復できる体になれたらと感じています。
今日は、免疫が体に及ぼす影響、また、免疫のしくみや働きもわかりやすく解説したいと思います。免疫のしくみと働きを知るだけでも、元気になりそうです!笑『どんポジ』のポジといいます!
免疫って何?
今あなたが使っているパソコンのキーボードには、何千個という細菌がいます。すみません、あなたのキーボードが汚いって言ってるわけじゃありません。笑!私のキーボードは何万個かもしれないし!
それほど、日常生活でそこら中に菌が溢れている、といいたいのです。そんなに菌がウヨウヨしていても、病気にならないのは、「免疫」のお陰なのです。
風邪を引くと、くしゃみや鼻水、咳が出たり、熱が出たりします。これは、菌を体から出そうとして、くしゃみ、鼻水、咳などを出したり、高熱に弱い菌を殺すための熱を出しているのです。風邪を引いたから熱や咳が出ているのではなく、風邪を治そうとして、熱や咳を出しています。これが免疫です。
そういえば昔、かわいい我が子が風邪を引いて高い熱が出た時に、解熱剤を飲ませないと心配だと思っていましたが、かかりつけの先生から、これくらいの熱なら無理して下げなくていいと言われました。
そうはいっても、熱が高いと脳に影響するような話しも聞いたことがあったので、心配しながら、熱を出すたびにモヤモヤしていたのを思い出しました。あの時の熱は、子供の体の免疫細胞が、風邪菌をやっつけていたのですね!
免疫は防御システム
免疫とは、簡単にいうと、細胞を修復したり、病気の悪化を防いだり、体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃して自分の身を守ってくれる防御システムです。
その、自分を守ってくれている免疫は1つではありません。いくつかの免疫細胞が協力し合って防御システムが出来上がっています。
例えば、外から侵入してきた細菌やウイルス、自分の体内で発生した異常な細胞(腫瘍)などの「元々自分のものではないもの」を見つけだす専門の免疫細胞もいます。
見極めが重要
その専門の免疫細胞は、まず、「これは元々あった自分の物?」か「侵入してきたり、新しくできた物で、元々自分の物ではない物!」なのかの、とても重要な見極めをします。
なぜこの見極めがとても重要かといいますと、免疫は、自分の細胞には攻撃をしないで、侵入してきた細菌や体内でできた異常な細胞だけに攻撃をして、体から排除しようとする性質を持っているからです。
とても頼もしい限りですが、この免疫機能に異常が起こり、見極めを間違えると、自分の正常な組織を異常な細胞だと勘違いして攻撃をしてしまうのです。その病気が自己免疫疾患という病気です。
免疫は何処で生まれる?
免疫に関わるほぼすべての細胞は、骨髄で生まれます。骨髄で生まれ育った免疫細胞は血液中に出て行き、働いてくれますが、T細胞というものだけは、骨髄から胸腺という臓器に移り、より成熟してから血液中に出て行きます。(このT細胞の中にも殺し屋がいます。キラーT細胞といいます)
実は、種類が多い免疫細胞の総称は、白血球なのです。白血球中に存在している免疫細胞は、酸素を運ぶ赤血球や、ケガをした時など出血を止めてくれる血小板などと同じ血液細胞の仲間です。仲間と一緒に血液中を流れて、常に体の中に侵入してきた異物を探しています。(仲間ですが働きはまったく違います)
何処にいるの?
血液中を流れて全身で頑張ってくれていますが、特にたくさんいる場所があります。そこで、質問です。
免疫細胞が多いところは何処でしょ?
ハイ、正解です。答えは「腸」です!
腸には、免疫細胞の半分以上の6割から7割が集まっていると言われています。その理由は、口には、色々な病原菌やウイルスなどの異物がたくさん入って来るところであり、その口と腸がつながっているため、腸に侵入してくる病原菌やウイルスも多く、それをやっつけてくれる免疫細胞も、腸に多く必要だからなのです。
簡単に免疫力を上げる方法|医学的根拠に基づいた7つのポイント
免疫のしくみ
免疫の防御システムは大きく分けると、「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があります。
自然免疫
自然免疫は、生まれながら皆が持っているもので、最初に体が反応する免疫ですので、反応するスピードはとても速いのです。以前は、病原体を記憶することが出来ないので、同じ病原体がまた侵入してきても、一から同じ反応を繰り返さなければならないと言われていました。近年では、活性化した自然免疫は記憶できるということがわかってきました。
そして、自然免疫は過去に遭遇したことがない病原体にも反応をしてくれる免疫システムなので、繰り返しになりますが、新型コロナウイルスへの感染予防の可能性にも注目されています。
この自然免疫の中には、「粘膜免疫」と「全身免疫」という2段階の防御システムがあります。
粘膜免疫
第1段階の粘膜免疫は、お馴染みの、くしゃみ、鼻水、涙、唾液、皮膚、耳あか、などの粘膜が、体に侵入しようとする細菌や花粉、ウイルスなどを粘膜と一緒に体外に出して防御して、体内に侵入させないようにする免疫です。
全身免疫
第2段階の全身免疫は、最初の粘膜免疫を突破して体に入ってしまった細菌やウイルスに対しては、その異物を捕らえて排除します。体内に入ってしまったので全身での広範囲の防御になります。細菌やウイルスが体に入って増殖してしまった状態が「感染」です。
獲得免疫
この獲得(かくとく)免疫は、適応免疫とも呼ばれる免疫ですが、自然免疫と違い、病原体に対する反応は遅いのです。
サボってるわけではありませんが、病原体が体に入ってきたら、まず、その病原体に効く武器を、せっせ、せっせと1~2週間かけて作ります。そして、その武器でちゃんと攻撃をするのですが、武器ができるまでに時間がかかってしまうので、反応が遅いと言われてしまうのです。
サボってねーし!一生懸命その病原体に聞く武器を作ってるし!って、聞こえてきそうです。笑!
でも、獲得免疫もスゴイんです!獲得免疫は一度経験した病原体のことはしっかり記憶することが出来るんです。なので、再度、同じ病原体が侵入してきたら、前に作ってある武器で、すぐに攻撃できるのです。
一度経験したことのある病原体ならちゃんと覚えているので、排除したり、感染を防いだり、症状を軽くしたりすることが、今度は敏速にできてしまいます。スゴイでしょ!
でも、免疫機能は、歳を取るとやっぱり弱くなるのです。20歳のピークを過ぎると早くも低下の一途をたどります。40歳代でピーク時の50%になって、70歳代になると10%前後まで下がってしまう人が多いとのことです。残念!
まとめ
細菌やウイルスが体内に入ると、免疫細胞たちは、その異物をやっつけたり、情報を他の免疫細胞に伝えて武器を作ったり、破壊するように指令したり、協力して防御をしています。
風邪薬を飲むより、免疫機能を正常にする作用のある、ビタミンCの摂取の方が症状が軽減したとされる臨床実験の論文も、1999年にアメリカで発表されています。
薬も時には必要なモノですが、私たちの免疫機能がもっともっと強くなれば、免疫に勝るものはありません。最強です!よね!
この免疫の防御システムは誰もが持っているものなので、とても心強く感じますが、20歳を超えると免疫機能が低下したり、生活によってもこの免疫が弱くなったりするのであれば、なるべく弱くならない方法を考えたいと思います。
どんな時もポジティブに!の『どんポジ』でした。
参考文献
厚生労働省 新型コロナワクチンについて
いきいき健康研究所
特定非営利活動法人 日本免疫学会
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