今日は、ちょっと具合が悪いから安心できる大きな病院で診てもらおうとすると、いきなり7,700円の特別料金が加算されて、目ん玉飛び出て体調を崩してしまうというお話しです。笑!
2022年10月1日からこの料金になった7,700円は、3割負担や1割負担などの保険適用ではなく、全額自己負担となりますので実費の金額なのです。大金です。笑!
この大金がかからないお得な方法とは、タイトルにもありますように「紹介状」を持参することです。
でも、この紹介状を書いてもらうのにも費用が必要でしょ!!
と、言われそうですが、大丈夫です、紹介状は保険が適用されますので、ご安心くださいませ。
今日は、
- 特別料金って何なの?
- 紹介状の費用はいくら?
- 特別料金が元々かからない条件?
特別料金とは
この特別料金の現在の正式名は「選定療養費」といい、2016年から受診時定額負担として、大学病院などの大きな病院を受診した時は一定額の患者負担がかかるようになりました。
この制度は、大きな病院が勝手に決めたわけではなく、厚生労働省が健康保険法第86条に基づき制定した定額負担制度なのです。
これまでの負担額だった「5,500円以上」が、2022年10月1日から「7,700円以上」に引き上げられたのです。
「以上」というところが気になりますが、この料金以上を徴収しなければならないという最低料金が引き上げられたと理解しました。
早速、個々の大きな病院の特別料金を調べて見たところ、7,700円に設定した病院が多かったのですが、中には11,000円に設定している病院もありました。
しかし、この特別料金は、患者の負担が増えても病院の収益には繋がらない制度のようです。
なぜ必要か
大きな病院は医療技術も医療機器も最先端で、専門医も多くいるので、何があっても大丈夫という安心のイメージです・・・よね!
一方、個人病院のかかりつけ医というと、機器も古そうだしドクターは一人しかいないからちょっと不安な感じがあるかもしれません。
しかし、かかりつけ医は昔から自分の体を一番よくわかって診てくれているドクターなのです。小さな不安や症状も、ワガママと一緒に聞いてくれているかもしれません!笑。
役割分担
大きな病院と地域の小さな病院を比較して見ると、初期治療は地域のかかりつけ医で診てもらい、その結果、専門性の高い医療が必要な時は大きな病院で診てもらうという役割の違いが見えて来ます。
この特別料金はその機能分担をスムーズに果たせるように制定された制度なのです。
- 個人病院 :日常的なケガや病気などに幅広く対応
- 地域の病院 :手術や入院など救急医療にも対応
- 大きな病院 :専門性の高い医療や重篤な患者の救急医療にも対応
大小の病院が、このような連携した役割分担をスムーズに行えることが、私たちの医療を支えてくれることに繋がっていきます。
約4割がいきなり大きな病院
実際には、個人病院や地域の中小病院には行かずに、初診から大きな病院を受診する人がいます。
その割合は、大きな病院の外来患者の約4割を占めているといわれています。想像以上に多くの方々が、いきなり大きな病院に行っていたのです。
では、それの、何が問題なのでしょうか?
- ちょっと風邪っぽいかなぁ?
- 食べ過ぎて胸焼けがするなぁ?
- 転んだ時の擦り傷を診てもらおう!
などの軽症でいきなり大きな病院へ行くと一部の病院に外来患者が集中して、本来専門性の高い医療を担う大きな病院の役割に支障が生じてしまいます。
もちろん、症状が軽いから大丈夫とは言えませんが、地域のドクターやかかりつけ医の対応ができる上記のような状態であれば、大きな病院に行く必要はないのです。
それでも、かかりつけ医の所見でより深い検査などが必要になった場合、初めて専門性の高い医療として大きな病院の役割が必要となるわけです。
患者の立場から見ても、そんな時にはスムーズに専門性の高い医療をしてもらいたいと切に感じます。
【個人病院→大学病院で検査、入院、手術→個人病院、予後&完治】って感じです。
もしかしたら、その4割の人たちは地元の病院でも対応できたかもしれなかったのかなぁと考えると、やはり役割分担はとても重要なことと体験を通して実感しました。
私よりつらい状態で、専門性の高い医療を求めて来院している多くの患者さんが、長時間診察を待っていたのではないかと思うのです。
アルドステロン+レニン+カリウム+CTに影=大学病院に検査依頼6
紹介状でお得に
冒頭でもお話ししましたが、紹介状を持参すれば、特別料金がかかりません。
紹介状というと、かかりつけ医が大きな病院の知り合いのドクターに手紙を書くような私信のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、正式名は「診療情報提供書」といい、患者情報を共有するための文書です。
紹介状の料金
この診療情報提供書というのは、公的医療保険で費用が決められている文書です。個人病院やかかりつけ医に書いてもらう費用は、
2,500円です。
なんだ!紹介状も高いじゃん!
って思われますが、この紹介状は保険適用ですので、3割負担であれば実質750円になります。
紹介状なしで、7,700円の特別料金を取られるのはもったいないのと、個人病院で対応できる症状であれば、そもそも大きな病院に行く必要もありませんし、紹介状の料金も特別料金もかかりません。
特別料金が、かからない場合もある
紹介状持参以外に「特別料金を徴収してはいけない場合」は、救急の患者等の場合や公費制度の適用を受けている方、エイズ拠点病院におけるHIV感染者などが対象ですが「特別料金を徴収しなくてもいい場合」もありますので、詳しくは厚生労働省から引用の下図をご覧ください。
まとめ
直接大きい病院に行くと、診察料とは別に7,700円を取られてしまいます。知らずにいきなり取られたらちょっとショックな金額です。(私だけかも・・・笑!)
あなたはもう知っちゃいましたので、紹介状を持って行くだけでお得になり、ちょっとイイ気分ですね!そのお得分でご馳走が・・・!笑。
かかりつけの個人病院から地域の病院、大きな病院とそれぞれのポジションで役割がある必要性もわかりました。
コロナ禍での医療崩壊?も身近な経験で実感しましたし、各ポジションがスムーズに機能を分担できるように私も今一度考えさせられます。
私の診察時は、まだ5,500円でしたが、かかりつけの先生にPA(原発性アルドステロン症)を見つけてもらい、大学病院に紹介状を書いてもらったのでお得でした。笑!
でも、一番のお得は、健康でいることですよね!笑。
病院代も薬代もかからないということは、5,500円とか7,700円なんて金額ではないのですから、一番のお得はやっぱり健康です。
最後までお読みいただき、大変ありがとうございました。
どんな時もポジティブに!の「どんポジ」でした。
参考文献
厚生労働省 ひと、くらし、みらいのために https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000963828.pdf
全国健康保険協会 9月 いきなり大病院は特別料金がかかる
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat525/r2/20915/