免疫の力を利用して、がん細胞やコロナウイルスを攻撃して治療をする「免疫治療」が、世界各地で再び注目されており、研究が進んでいます。
口、鼻、喉などの粘膜免疫から、未知のウイルスをも攻撃する免疫まで、働きが違ういくつもの免疫たちが協力して免疫システムが成り立っています。免疫は人類が存続するためには必要不可欠と言えるほど、とても頼もしく重要なものなのです。
しかし、免疫細胞たちも働き過ぎるとパワーが落ちてしまい体のあちこちに影響が出てきます。心身ともに、です。風邪をひきやすくなったり、がんになりやすくなったり、気分が落ち込んだり、チョットしたことから取り返しのつかないことまで起きてしまいます。
ただ、免疫細胞たちは気分で免疫力を下げたり、高くしたりしているわけではなく、免疫力が下がるのも、免疫力が高くなるのも、チャンと理由があります。
その理由を知ることで常に元気な免疫を維持できていれば、たとえ細菌やウイルスが体に侵入してしまっても、元気な免疫がいつでもフルパワーで細菌やウイルスをやっつけてくれるのです。
今日は、免疫力に大きな影響を与えている栄養素に焦点を合わせてみます。栄養素の働きも免疫力に影響する内容を中心に「どの栄養素が、どの免疫細胞に、どんな働き」をして免疫力を高めているのか、学術的なエビデンスの事例を基に、わかりやすく掘り下げたいと思います。『どんポジ』のポジといいます!
免疫力を高める栄養素
よく話題になる「免疫力を高める食べ物」というのは、どのような栄養素が免疫力を高めてくれるのか、ということになります。
その栄養素が、お肌をキレイにしてくれる「免疫」から、「がん」や「コロナ」などをやっつけてくれる「免疫」まで、さまざまな免疫細胞を活性化しているという新しい検証結果を次々と目にします。
改めて考えてみると、食事って大事です!お腹をいっぱいにするのが食事ではなくて、体に栄養分を補給するのが食事なんですね!
ガソリン補給だけでは、味も素っ気もないのですが、好きなことや楽しいことも免疫力アップに繋がるので、免疫細胞が喜ぶ栄養素たっぷりの食事を、好きな人たちと楽しくすれば一石二鳥です。笑うだけでも免疫力が上がるのです。笑笑笑!簡単に免疫力を上げる方法|医学的根拠に基づいた7つのポイント
7つの栄養素
免疫細胞は、たくさんの栄養素を必要としています。その栄養素の1つが不足しても免疫力の低下につながるといわれています。必要とする栄養素をバランスよく摂取することが大前提ではありますが、ここに代表的な栄養素と免疫力に直接影響を及ぼす栄養素を、7つご紹介します。
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- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンB6
- 亜鉛
- タンパク質
上記7つの栄養素は、皆さんがご存じお馴染みの栄養素ばかりだと思いますが、それぞれの栄養素がいったいどの免疫細胞を活性化しているのか、1つ1つ根拠を解説していきます。
解説がよりわかりやすいように「免疫のしくみ」について少しだけお話しをさせて下さい。より詳しい内容はこちらで!免疫のしくみを知って、ウイルスに強くなろう!
知っておくとわかりやすい「免疫のしくみ」
免疫は、誰もが生まれつき持っている自然免疫と獲得免疫があり、それぞれの免疫が連携して、私たちを細菌やウイルスから守ってくれています。初めに守ってくれるのは、自然免疫の仲間である粘膜免疫(皮膚、目、鼻、口、喉、腸管など)という免疫が細菌やウイルスをブロックします。
が、その免疫をすり抜けて体内に侵入してしまったら今度は、同じ自然免疫の仲間である全身免疫という免疫が全身で動き回りブロック、それでもダメな時は、獲得免疫という免疫が、細菌やウイルスを攻撃したり、抗体をジャンジャン作ったりして、撃退します。
免疫の中には、「マクロファージ」とか「樹状細胞」「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」とか「ヘルパーT細胞」「キラーT細胞」「B細胞」とか、面白い名前の細胞がたくさんありますが、働きは皆、超一流です。
栄養素の解説がわかりやすくなるように、免疫がどのような働きをしているのか「免疫のしくみ」をザっとお話しさせて頂きました。細菌やウイルスを撃退する流れは、こちらで詳しく解説しています。人類を救う免疫細胞|細菌やウイルスを撃退する一連の流れ
栄養素の働きとエビデンス
それでは、私たちみんなが元気になるように、各栄養素の働きとエビデンスの話しに入ります。
- 脂溶性、水溶性を表記しています。例えば野菜類などの脂溶性ビタミンは、油と一緒に摂ると吸収力が上がります。水溶性ビタミンは、水に溶けやすいのでスープやレンジで蒸す調理もおススメです。
- 含有量の多い食品もザっとあげてみましたので、結構食べてる!あんまり食べてない!とか、なんとなく意識してみて下さい。
ビタミンAと免疫
- ビタミンAは、水に溶けにくく、油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。
- 含有量が比較的多い食品が、レバー、うなぎ(特にきも)、あんこう(きも)、ホタルイカ、卵、のり、唐辛子、しそ、人参・・・。
ビタミンAの働きは?
- ビタミンAは、細胞の再生を促して皮膚や粘膜の抵抗力を強める働きがあります。細菌やウイルスを最前線で防御してくれている粘膜免疫に必要な、細胞の構造や機能を正常に維持しています。
- 細菌やウイルスが近づいて来ても、最初にブロックしてくれる粘膜免疫が強化されていれば、体内に侵入できないように防御率をあげることができるので、粘膜免疫を強化するビタミンAの働きは重要です。
- そして、このビタミンAは、マクロファージ、NK細胞、T細胞、B細胞といわれる免疫細胞などの機能を維持するために必要な栄養素でもあります。ビタミンAは、免疫にも深く影響していることがわかります。
ビタミンAが不足のエビデンス
- 私たちの生活では一般にビタミンAが不足する危険性は低いのですが、不足すると目の角膜や粘膜に影響が出て、視力の低下や最悪失明する場合もあります。
- ビタミンAが少なくなると、感染症に対するリスクが増えるということから、ビタミンAの欠乏は免疫不全に密着していることがわかっています。実際に発展途上国の子供や幼児、女性の、病気の発症率と死亡率が高くなる主要な原因となっています。
- 子供たちにビタミンAを補充した研究結果では、あらゆる原因の死亡のリスクが30%減少し、「はしか」で入院している児童に関しては、61%の死亡リスクが減少したというメタアナリシス(複数の研究の結果を統合した、最も質の高い根拠)もあります。
ビタミンDと免疫
- ビタミンDは、ビタミンAと同じ水に溶けにくく、油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。
- ビタミンDが多い身近な食品は、レバー、マグロ、イワシの丸干し、うなぎ、さんま、鮭、きくらげ、しいたけ、エリンギ、マイタケ、卵、ひじき、わかめ、もずく、チーズ・・・。
ビタミンDの働きは?
- ビタミンDは、カルシウムの吸収だけでなく、皮膚の抵抗力や粘膜の維持、免疫機能の正常な働きの維持に欠かせない栄養素で、粘膜免疫や免疫細胞の活性化に関わっていることが近年わかり、がんや高血圧、などのさまざまな生活習慣病を予防する効果も期待されています。
- 具体的には、自然免疫であるマクロファージ、好中球、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化する働きがあるので、体に侵入した細菌やウイルスを初期の段階での撃退も可能になります。
- また、T細胞やB細胞などの獲得免疫が、過剰な攻撃で細菌やウイルス以外の正常な細胞を攻撃しないように抑制するための免疫機能を促進して、攻撃のバランスをとる働きもします。
ビタミンDが不足のエビデンス
- 現在の日本人の多くはビタミンDが慢性的に不足しています。ビタミンDを食事から十分に摂ることは難しいのですが、日光に当たることで必要なビタミンDを体内で作れる特性があるのです。
- 環境省では、日本人が1日に必要なビタミンDを日光浴だけで生成する場合の日光照射時間を、「約15分(日向)または約30分(日陰)」としています。照射部位は「両手の甲」です。他の学会や、組織も数値を出していますが、測定値の紫外線の量や季節も考慮されていませんので、組織によって大きなばらつきがあります。
- ビタミンDが不足すると、免疫力の低下、骨や筋肉が弱くなり特に妊婦や授乳婦は骨軟化症になり、小児の場合は成長の障害が起こることで、足の骨が曲がったり姿勢が悪くなったりします。
- 近年のデータでは、呼吸器感染症や呼吸器疾患、自己免疫疾患、がん、痴呆症、糖尿病、うつ病、などの可能性があるとされています。
ビタミンCと免疫
- お馴染みのビタミンCは、油に溶けにくく、水に溶けやすい水溶性ビタミンです。
- 私たち人間は、体内でビタミンC(L-アスコルビン酸)を作ることができないので、毎日の食事からビタミンCを摂取することが必要です。
- ビタミンCが多い身近な食品は、アセロラ、ゆず、柿、すだち、レモン、いちご、柑橘類、かき、キウイ、ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草、パセリ・・・。
- 熱に弱い性質がありますので、野菜などを茹でると溶けだしてしまうので、煮汁ごと飲めるスープにしたり、加熱するとビタミンCが無くなってしまうので、生のままで食べられる果物からの摂取が効率よく摂れます。
果物は美容にも体にもよさそうですが、果物にはブドウ糖や果糖が多く含まれているものがあり、食べ過ぎると中性脂肪が増えてしまうので注意が必要です。中性脂肪について、詳しくはこちら!。食事で中性脂肪を下げるなら、ちょっと食べ方を変えるだけ!
ビタミンCの働きは?
- ビタミンCは、多岐にわたり働きのある抗酸化作用や、免疫細胞であるリンパ球、マクロファージに多く含まれて活性していますが、細菌やウイルスが体に侵入して感染症にかかった場合は、血中濃度のビタミンCは低下してしまいます。
- 全ての免疫細胞の総称でもある白血球にビタミンCが多いと白血球、即ち免疫細胞の力が高くなります。ビタミンCは、白血球の働きを助けて免疫力を高める働きをします。
- また、組織の修復や粘膜、全身免疫の維持の働きもありますので、自然免疫や獲得免疫においても重要な働きを担っています。実際に、1999年にアメリカで発表された論文の中に、風邪薬よりもビタミンCが症状を軽減したという内容も見つけました。
- 新型コロナウイルス感染症の臨床試験にも、点滴によるビタミンCの大量投与がニューヨーク州の病院や中国の武漢大付属病院で行われてはいますが、定かな結果はまだ発表されてはいないようです。
ビタミンCが不足のエビデンス
- ビタミンCも一般の食事をしていれば不足しにくい栄養素なのですが、妊婦さん、授乳婦さん、タバコを吸う方、高熱や炎症の病気、手術、火傷、下痢(長期間)などは、ビタミンCが不足する傾向があります。
- 白血球の働きが低下しますので、当然、自然免疫や獲得免疫の免疫力が低下して、広範囲に影響を受けることになります。「ビタミンCが足りないと風邪をひきやすくなる」という、昔からよく聞いた言葉も、免疫力低下の影響を受けた1つです。
ビタミンEと免疫
- ビタミンEは、水に溶けにくく、油に溶けやすい脂溶性ビタミンです。
- 体に必要な量を食事からとることができ、多くの食品に含まれる栄養素です。
- ビタミンEが比較的多い食品は、うなぎ、すじこ、めかじき、銀だら、ブリ、サンマ、かぼちゃ、モロヘイヤ、ほうれん草、アーモンド、アボカド、ブロッコリー、キウイ、ブルーベリー・・・。
ビタミンEの働きは?
- ビタミンEは代表的な抗酸化物質で、抗酸化ビタミンとも呼ばれています。体の活性酸素による細胞の破壊を抑えて、免疫力の低下を防いでいます。
- 細菌やウイルスを攻撃する免疫システムを強力に保つために、免疫細胞に直接活性化する働きがあり、免疫抑制物質の生成を防ぎます。
- 人には約37兆個(昔は60兆個)の細胞があります。その37兆個の細胞の膜は脂質とたんぱく質からできており、脂質に溶けるビタミンEが、その脂質の部分に入り込み細胞膜を守る働きをしています。
- 細胞膜は細胞を損傷から守ったり、細胞間の情報伝達や、物質の出入りのコントロールをしており、細胞が正常に機能するための重要なものです。
- 脂肪組織と肝臓に蓄えているビタミンEは、免疫力の増強などの臨床応用への期待もされています。
ビタミンEが不足のエビデンス
- 成人は、脂肪組織に多くのビタミンEを貯蓄できるためビタミンE欠乏症はまれな症状ですが、特に発展途上国ではよくみられます。
- ビタミンEが不足すると、血管の中の赤血球が壊されて貧血が起きる溶血性貧血や、肩こり、頭痛、歩行困難、関節痛、しみ、動脈硬化、神経伝達の低下、生理痛、筋力低下、循環器疾患、不妊、流産などのホルモン分泌障害も発症することがあります。
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ビタミンB6と免疫
- ビタミンB6は、油に溶けにくく、水に溶けやすい水溶性ビタミンです。
- 比較的多い食材は、豚ひれ、にんにく、マグロ赤身、カツオ、レバー、バナナ・・・。
ビタミンB6の働きは?
- ビタミンB6は、獲得免疫の仲間である免疫細胞が、体に侵入した細菌やウイルスだけを攻撃する武器である「抗体」を作るために必要な栄養素です。
- 免疫細胞を形成するためには、たんぱく質が必須です。ビタミンB6はそのたんぱく質の代謝に欠かせない栄養素です。細胞膜の機能を正常に維持したり、皮膚や粘膜の保護の働きもあります。
- たとえ、たんぱく質をたくさん摂っていても、ビタミンB6がないとたんぱく質をうまく吸収できません。たんぱく質が不足すると、結果免疫力が低下してしまうわけです。
ビタミンB6が不足のエビデンス
- やはり、ビタミンB6も一般的には不足する心配はあまりありません。ビタミンB6が単独で不足することは少なく他のビタミンが不足した時、同時にビタミンB6も不足します。
- ビタミンB6が不足すると、皮膚、粘膜免疫などの維持に影響して、免疫力の低下が起こり、皮膚炎、口内炎、けいれん、舌炎、貧血、聴覚過敏、脳波の異常、うつ状態など神経系に異常が起こることもあります。
亜鉛と免疫
- 亜鉛は、成人の体内に約2~4g存在している必須微量ミネラルですが、自分の体内では作ることはできません。
- 「体に欠かせない栄養素」と確定しているものを「必須ミネラル」と呼び、その中で、1日の摂取量が100mg以上のものを「主要ミネラル」といい、摂取量が100mg未満のミネラルのことを、亜鉛と同じ「必須微量ミネラル」といいます。
- 亜鉛は、生命の維持、細胞の正常な分化(その細胞の役割を身につけること)や免疫機能の正常化などに深く関わっています。
- 含有量の多い食品は、牡蠣、イワシ、アジ、ウナギ、しらす干し、かつお節、豚レバー、牛赤肉、鶏もも皮つき、卵、豆腐、油揚げ、納豆、味噌、焼きのり、わかめ、あおさ、切干大根、枝豆、しそ、たけのこ、かぼちゃ、ごまいり、落花生、アーモンド、カシューナッツ、きなこ・・・。
- 亜鉛は体内への吸収率が低いので、ビタミンCや動物性タンパク質、クエン酸といっしょに摂取すると吸収率が高くなります。牡蠣にレモンを絞って食べるように!
亜鉛の働きは?
- 亜鉛は免疫細胞の働きを活性化させる働きがあります。
- 細胞膜を保護し、免疫機能を安定化することで細菌やウイルスの侵入を防ぎます。
- コロナウイルスの複製も阻害します。
- 生殖機能や味覚、皮膚、髪や精神状態にも影響します
- 亜鉛が風邪や肺炎を予防・改善する働きもあり、亜鉛を投与した研究では、小児の肺炎にかかる率が13%低下、成人の死亡率低下や、風邪の罹病期間が33%短縮したという結果もあります。
亜鉛が不足のエビデンス
- 亜鉛が欠乏すると、免疫不全が起こるといわれ、獲得免疫などの働きが低下することから、細菌やウイルス感染対策に亜鉛を摂り入れる研究が世界で注目されています。
- 実際、新型コロナウイルス(COVID-19)の初期の段階で多くの亜鉛を摂取すると24時間以内に症状が軽減したという米国の症例報告があります。
- 大阪の医療センターでは、コロナウイルスの重症例の患者は亜鉛が低い値だったという測定結果もあります。
- 亜鉛が不足する症状としては、ダイエットからの味覚障害が女性に多いといわれ、子供の場合は成長の障害になり、男性の場合は性機能低下が起こることがあります。貧血、皮膚炎の症状もあり、様々なリスクが高まります。
- 薬の中には、亜鉛の濃度を低下させる作用のものがあるので注意が必要です。高血圧の治療薬の降圧利尿剤やACE阻害剤やARB、スタチン剤も亜鉛の血中濃度が低下します。
たんぱく質と免疫
- タンパク質は、細胞の主要な成分です。私たちの体の頭のてっぺんから足のつま先までのすべてを作っています。
- タンパク質は皆さんよくご存じのエネルギー産生栄養素(昔の三大栄養素)の1つなのです。(残り2つは、炭水化物と脂質です。)
- タンパク質が多い手軽な食品は、クロマグロ(赤身)、イワシ丸干し、イクラ、するめ、アジ、鮭、生ハム、鶏むね肉、鶏ささみ、牛もも肉、豚ヒレ肉、豚もも肉、豚ロース、鶏レバー、鶏砂肝、卵、豆腐、納豆、きな粉、油揚げ、パルメザンチーズ、牛乳、ヨーグルト・・・。
たんぱく質の働きは?
- タンパク質は、免疫細胞である白血球を作る大切な栄養素の働きがあります。細菌やウイルスを攻撃する時の武器もタンパク質が作っています。
- 髪の毛から筋肉、皮膚、血液、臓器、ホルモン、抗体などの免疫機能、神経伝達物質に関わる成分まで、体のあらゆるものを構成する働きがあり、生命の維持に欠かせない働きがあります。
- 免疫との関係に限らずエネルギー産生栄養素と呼ばれるだけあって、体の隅々まで必要とされているタンパク質は、「水」の次に多く、私たちの体の約16.4%を占めています。
- タンパク質は、古いタンパク質と新しいタンパク質が常に入れ替わっています。体が新しいタンパク質をキチンと摂っていないと、古いタンタンパク質と入れ替わる量が足りなくなり、免疫細胞が作れなくなったり、働きが悪くなったりします。
たんぱく質が不足のエビデンス
- タンパク質が不足すると元気な免疫細胞が作れずに、免疫細胞の働きが低下することで免疫力が下がってしまいます。
- 抗体と呼ばれる細菌やウイルスを攻撃する武器も、たんぱく質が無いと作れません。細菌やウイルスが体に侵入すると闘ってくれていた抗体が作れないのです。
- タンパク質が不足すると、むくみ、貧血や筋肉量も減ることで体温の低下を招き免疫力の低下の原因にもなります。また、貧しい発展途上国では、成長障害、体力や免疫力の低下が健康の主要な問題になっています。
- 日本でも、高齢者の食事量が減ると、同じように免疫機能の低下が見られます。
まとめ
- 免疫が無いと、生きていけない。
- 免疫機能を正常に保つには、栄養素の補給が必須。
- 1つの栄養素が免疫力高めるのではなく、多くの栄養素が必要。
- 栄養素はバランスよく摂ることで威力を発揮する。
- 毎日の食事が人生を変える!ぐらい、影響する。
昔から、バランスの良い食事が体に良い!と、よく耳にしていましたが、それぞれの栄養素がどの免疫細胞に、どんな影響をしているのかが具体的にわかると、当たり前に何気なく食べていた食事を少し見直してもいいような気がしてきます。
いつまでも、楽しい食事ができるように・・・!
参考文献
厚生労働省 総合医療に係る広報発信など推進事業
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2020年版)
文部科学省 日本食品成分表
活性型ビタミンDと免疫調節作用 阿部 悦子
ビタミンDの働きと1日の摂取量。健康長寿ネット。
公益社団法人 日本栄養・食糧学会 Journal of Nutritional Science and Vitaminology
国立研究開発法人 国立環境研究所 体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定
-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要-
MedlinePlus® VitaminE
厚生労働省 eJIM
一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 新型コロナウイルス対策ー亜鉛の有用性に関するエビデンス
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